はっきりとわかった瞬間
昨日、タケシの決心について書きました。
ようやく彼も真剣になって、合格を考え始めているよう
です。
実は、彼はこれまで、物理以外は何の勉強にも興味が
なく、なるほど模試では、物理は偏差値80も出せるのに、
英語の時間はいつも寝てばかりいました。
これまでも 「自分の思っている大学に行きたいのなら、
英語もやらなくては」と何度話して来たかしれません。
その話をするときは、いつも神妙に聞いているのです
が、でも土曜日の週末テストになると、
「これは間に合わなかったから、来週にさせてください」
と宣言して、さっさとその部分を省いてしまうのです。
このままでは彼は合格できないと確信していました
から、少し突っ込んで話してみました。
その際、何年か前の生徒のことを話したのです。
...何年か前のその生徒は、全然勉強をする気がなく、
私は「そんなにやる気がないのなら、塾なんか止めた方が
いいんじゃないの」と言ってみたのです。
すると、その生徒はさっさと止めてしまったのでした。
普通、そんな風に言うと、かえって反発して、勉強を
始める生徒が多いのですが、彼の場合はそんな気迫も
なかったようでした。
私としては、そのことはそれで終わったという気持ち
でした。
ところが…3年生が終わり、翌年を目指していよいよ
浪人が始まろうとしたときの事でした。
突然その彼がやって来て
「もう一度やり直したいのです」 と言うのです。
「私は去年あんなに言っても勉強しなかったのに、
どうして浪人までする気になったんだ?」
と聞くと、
「実は兄貴から今叩かれたんです」 と言うのです。
彼が言うには…兄貴という人は建築関係の職に
就いていて、いつも大学に行っていない自分をダメだ
と感じていたらしいのです。
だからどうしても弟は大学に行かせたい、自分が
感じているような屈辱感を弟には決して味合わせたく
ないと思っていたらしいのです。
だから弟が大学入試を落ちて、それでも締まらない
弟の姿に、何とか気が付いて変わってほしいと思い、
一言も言わずに思わず殴ってしまったのです。
弟の方はゲンコツが自分に向けられたその瞬間に、
兄貴の気持ちがはっきりとわかったと言っていました。
彼は殴られたその日に、その足でそのまま、リトルに
行って浪人をしようとやって来たのでした。
現れた時、彼は赤くなった頬をおさえていました。
その後、彼は関西学院大学に見事合格しました。
もちろん、今までの彼とは人が変わったように勉強
して、彼が出た高校では考えられない成績で合格した
のでした。
彼を変えたのは兄貴のパンチでした。
愛のムチですね。
リトルアメリカ教育センター 中津校地図はこちら
https://twitter.com/LittleAmericaON 大分校地図はこちら
にほんブログ村
関連記事