2014年05月18日

我慢して待つ ―生まれつき でなく 訓練でできる―

 西洋人は自分の思ったことを

自分の言葉でしゃべるのがうまい

よくいわれます。

 でも私は、これは訓練のおかげなのではないかと思っています。


 私のところで先生をしていたオーストラリア人で

スキーという名前の頭のいい女性がいました。

 そのスキーが結婚して、その後、子供を連れて、

よく遊びに来ていました。


 その子は当時まだ5,6歳で、日本だったら、

親が本気で話したりしないのに、

スキーはまるで大人と話すように話すのです。

 子供ですから、「どうしたいの」と聞いても、

すぐには答えません。

 手遊びをしながら、いつも気を散らして、親のいうことに

はっきりとは返事をしません。

 でも、そんな子供にスキーは辛抱強く話すのです。


 一緒に回転すしに行ったときのことですが・・・

 子供が「あれを取って」というので、スキーがとってやると、

子供はすぐに気が変わって、「これはいや、あっちがいい」と

言ったりします。

 普通、日本人だったら、

「いい加減しなさいよ。今、あなたがいったから、

これを取ったのじゃないの。もうこれにしなさい」


と言って、決め付けるのでしょうが、スキーはいつまでも

「どれにするの」と何度も聞きなおし、子供の気持ちを

聞こうとする
のです。


 その辛抱強い対応に私は「これが日本との違いだな」と

つくづく思い知らされた気がしました。


 おそらく、「多くの西洋人が生まれながらにして、

自分の言葉で話すのがうまい」というのではなく、

これは訓練の賜物ではないかと感じました。

 いつも小さいときから、このような訓練を受けているから、

自分で思ったことを言うということが自然にできるように

なった
のでしょう。


 そして、自分の言葉で話すということは・・・

自分で考えて行動するということでもあるという気がします。

 いつも自分で考えて返事をするということは、

「相手から決め付けられないで、自分の判断で行動する

ということを意味するのではないでしょうか。

 また、このとき、その人の中に、合理性が育つのではないか

と思うのですが・・・


 「この子は生まれつき口が重ものですからね」と言って、

よくお母さんが子供の話を取って話し始めることが多いのですが、

でもそれは、ほんとうは生まれつきではなく、お母さんが

そうさせてしまっている
場合もあるかもしれません。

スキー

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