2024年01月30日
日本語も英語と同じ
Hello (^-^)
Qです。
先日から、国語が苦手な場合はどうするか、
という話をしています。
国語が苦手、という場合、
やはり基本的な語彙が足りてないことが
多いのです。
「本を読むのがいいのはわかっているけど、
なかなか読まないんですよね。。。」
「新聞もちょっと試してみたけど、興味を
示さないんですよね。。。」
さて、どうしましょうか(^_^;)
自然な形で語彙を増やすのが難しい場合、
無理矢理増やすしかない!!!
日本語も英語も同じです。
英語が苦手、という子は、ほぼ全員、
単語力が足りていません。なので、
リトルでは単語が命!で、まずは1日に
100単語覚えられるように練習を始めます。
単語がある程度頭に入った途端に、
英語がうそのようにわかるようになった、
という生徒さんはものすごく多いのです。
日本語も英語と同じで、単語から。
今日から、どんどん覚えていきましょう♪
続きはまた
Qでした。

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Qです。
先日から、国語が苦手な場合はどうするか、
という話をしています。
国語が苦手、という場合、
やはり基本的な語彙が足りてないことが
多いのです。
「本を読むのがいいのはわかっているけど、
なかなか読まないんですよね。。。」
「新聞もちょっと試してみたけど、興味を
示さないんですよね。。。」
さて、どうしましょうか(^_^;)
自然な形で語彙を増やすのが難しい場合、
無理矢理増やすしかない!!!
日本語も英語も同じです。
英語が苦手、という子は、ほぼ全員、
単語力が足りていません。なので、
リトルでは単語が命!で、まずは1日に
100単語覚えられるように練習を始めます。
単語がある程度頭に入った途端に、
英語がうそのようにわかるようになった、
という生徒さんはものすごく多いのです。
日本語も英語と同じで、単語から。
今日から、どんどん覚えていきましょう♪
続きはまた
Qでした。



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2023年05月25日
『走れメロス』読んでます
Hello (^-^)
Qです。
私、今さらですが、
「走れメロス」
を昨日、読みなおしました。
いやあ、結末がわかっていても、
こんなに大人でも?!
やっぱり、ハラハラしながら読むんですよね。
「きゃー、メロス、だめよー」みたいな。
どうしてそんな小説を読んだかというと、
今、小学生クラスでは、読み物として、
「走れメロス」(もちろん!英訳したもの)を
使っているからです。
リトルアメリカの小学生クラスは、英語に
慣れるためのクラスです。
文法は、中一程度のものをゆっくり丁寧に
やっていきます。(それ以上、どんどん
先取りしたいお子さんには、中学生、
高校生のクラスに入ってもらうようにして
います。
年齢ではなく、自分に合うクラスに入って
もらうのが、やる気が続くためには一番いい
のです。)
とすると、
中一の文法で、「走れメロス」は難しすぎ
ないか?
と思う方も多いのではないでしょうか?
確かに、文法的には難しいところが
たくさんあります。中一の文法では説明は
つきません。
でも、いいんです!
ぜーんぶ文法がわからないと読めない、
理解できない
教える側がそう考えるから、
知っている文法で理解できる、でも
おもしろくない英文ばかりを子どもに
読ませてしまい、
「英語って、おもしろくない」と
思わせてしまうのではないでしょうか。
①文法はしっかり教える。
②読みとリスニングは、おもしろいものを、
ざっくり説明してあげてどんどん進める。
③単語力をつける
この3つが大切だと私は考えています。
走れメロス、読んだことがないという
生徒さんも多く、みんなおもしろいと
言ってくれます。
さらに、お家ではこれをCDを聞きながら、
上手に読めるようにしてくるのが宿題です。
暗記ではなく、聞いて、同じように読める
ように練習するのです。何度も読むうちに、
自然と覚えたら最高ですね!
一生忘れないものになるからです。
メロス、きゃー、
と思いながら、生徒さんたちも読んで
くれているはず。連ドラのような感覚
ですね。
今日はこの辺で。Qでした。

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私、今さらですが、
「走れメロス」
を昨日、読みなおしました。
いやあ、結末がわかっていても、
こんなに大人でも?!
やっぱり、ハラハラしながら読むんですよね。
「きゃー、メロス、だめよー」みたいな。
どうしてそんな小説を読んだかというと、
今、小学生クラスでは、読み物として、
「走れメロス」(もちろん!英訳したもの)を
使っているからです。
リトルアメリカの小学生クラスは、英語に
慣れるためのクラスです。
文法は、中一程度のものをゆっくり丁寧に
やっていきます。(それ以上、どんどん
先取りしたいお子さんには、中学生、
高校生のクラスに入ってもらうようにして
います。
年齢ではなく、自分に合うクラスに入って
もらうのが、やる気が続くためには一番いい
のです。)
とすると、
中一の文法で、「走れメロス」は難しすぎ
ないか?
と思う方も多いのではないでしょうか?
確かに、文法的には難しいところが
たくさんあります。中一の文法では説明は
つきません。
でも、いいんです!
ぜーんぶ文法がわからないと読めない、
理解できない
教える側がそう考えるから、
知っている文法で理解できる、でも
おもしろくない英文ばかりを子どもに
読ませてしまい、
「英語って、おもしろくない」と
思わせてしまうのではないでしょうか。
①文法はしっかり教える。
②読みとリスニングは、おもしろいものを、
ざっくり説明してあげてどんどん進める。
③単語力をつける
この3つが大切だと私は考えています。
走れメロス、読んだことがないという
生徒さんも多く、みんなおもしろいと
言ってくれます。
さらに、お家ではこれをCDを聞きながら、
上手に読めるようにしてくるのが宿題です。
暗記ではなく、聞いて、同じように読める
ように練習するのです。何度も読むうちに、
自然と覚えたら最高ですね!
一生忘れないものになるからです。
メロス、きゃー、
と思いながら、生徒さんたちも読んで
くれているはず。連ドラのような感覚
ですね。
今日はこの辺で。Qでした。



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タグ :リトルアメリカ教育センター大分市、中津市、学習塾、英語、数学大分の学生のやる気を引き出す連ドラのよう聞いて同じように読めるように練習一生忘れないものになる自分に合うクラスハラハラしながら走れメロス
2022年10月30日
今週のクイズ Who am I ? の答え
今週の解答は小村寿太郎でした。
この問題で最大のヒントは日比谷です。
要するに日比谷焼き討ち事件。このヒントが
分かれば、時代は日露戦争の時代だと
分かります。とすればときの外務大臣、
小村寿太郎となります。
明治の日本というのは、司馬遼太郎の
小説「坂の上の雲」で表されているように、
本当にいい時代だった気がします。多くの
日本人が何とかしてヨーロッパ諸国に
追いつこうとして必死に生きていた時代
でした。
When I was about to leave Yokohama, Ito came to see me and said seriously, “This negotiation will be unbearably tough. When you come back home, there will be nobody who will come to meet you.
私がまさに横浜を出発しようとしたとき、伊藤がやって来て「この交渉はものすごい困難なことになる。君が帰国するころには、あなたを出迎えてくれる人はいないでしょう」と言った
というのです。この話しは何かの本で読んだ
ことがあります。
伊藤は大国ロシアと戦うとすれば、ひょっと
すれば日本そのものの存在を危うくし
かねない、日本が勝てるとは確信できない。
伊藤はアメリカ大統領であるセオドア
ルーズベルトと学友であった金子堅太郎を
アメリカに送り込んで何とかしてセオドア
ルーズベルトの協力を取り付けようとします。
この政策は異常なほどの成功を収め
セオドアルーズベルトは大きく日本に協力的に
なります。彼の仲介がなければこの交渉は
決して成功しなかったでしょう。交渉の最後の
土壇場に、樺太の領有と賠償金が取れるか
どうか、あるいはまた両方とも無理なのかと
いうことが問題になります。
ロシアとしては負けているわけではないの
だから、少しも譲る必要はない、戦いは
これからではないかという雰囲気があった
のです。
交渉は暗礁に乗り上げ、小村も交渉を
打ち切る他はないと一時は決心しますが、
日本政府は交渉続行を命令します。
このとき、ロシアは賠償金は何としても
支払う気はないが、樺太の半分なら
手放してもいいという腹づもりを持っている
のだという感触が伝わります。こういった
情報を伝えたのが、セオドアルーズベルト
であったといわれています。
小村は最後まで粘りに粘って、樺太の
半分の領有を勝ち取ります。
しかし彼は極度の緊張のせいか、身体を
壊し、1ヶ月後にようやく帰国できたのでした。
いかに交渉が大変だったかが推察され
ますね。
それにしてもこの頃の日本政府は賢く慎重
でした。
ロシアと戦うためには、絶対にイギリスの
後ろだてが必要だったのです。そのため
イギリスと軍事同盟を結びました。イギリスは
本来どの国とも同盟を結ばないという国是を
持っていました。これを名誉ある孤立と呼んで
いたのです。ところがこの国是を破って
イギリスは日本と同盟を結ぶことになったの
です。
イギリスはどうしてもロシアに不凍港を与え
たくないために日本と協力すことが何よりも
重要になったのです。日本もまたイギリスの
力を借りて、ロシアの南下を阻止しようとした
のです。両国の利害が完全に一致して、
イギリスは国是を破ってまでも日本と同盟を
して、日本を助けたのです。イギリスから
与えられる情報、またロンドン市場における
資金集めがなかったならば、日本は決して
戦争を遂行出来なかったのです。
条約締結の後、日比谷公園に集まった
群衆は一気に暴徒化して、國民新聞社を
襲撃します。国民新聞は徳冨蘇峰が主催
していました。彼の主張は今考えれば全く
正しいと理解出来ますが、当時の群衆には
到底容認できない内容だったのです。
この事件を思い出すたびに民衆が常に
正しいわけではないというのがわかります
ね。
おそらく現在もこのような愚業が正しいと
判断されている場合が少なくないのかも
しれません。
いつも正しく考える人間でありたいですね。

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この問題で最大のヒントは日比谷です。
要するに日比谷焼き討ち事件。このヒントが
分かれば、時代は日露戦争の時代だと
分かります。とすればときの外務大臣、
小村寿太郎となります。
明治の日本というのは、司馬遼太郎の
小説「坂の上の雲」で表されているように、
本当にいい時代だった気がします。多くの
日本人が何とかしてヨーロッパ諸国に
追いつこうとして必死に生きていた時代
でした。
When I was about to leave Yokohama, Ito came to see me and said seriously, “This negotiation will be unbearably tough. When you come back home, there will be nobody who will come to meet you.
私がまさに横浜を出発しようとしたとき、伊藤がやって来て「この交渉はものすごい困難なことになる。君が帰国するころには、あなたを出迎えてくれる人はいないでしょう」と言った
というのです。この話しは何かの本で読んだ
ことがあります。
伊藤は大国ロシアと戦うとすれば、ひょっと
すれば日本そのものの存在を危うくし
かねない、日本が勝てるとは確信できない。
伊藤はアメリカ大統領であるセオドア
ルーズベルトと学友であった金子堅太郎を
アメリカに送り込んで何とかしてセオドア
ルーズベルトの協力を取り付けようとします。
この政策は異常なほどの成功を収め
セオドアルーズベルトは大きく日本に協力的に
なります。彼の仲介がなければこの交渉は
決して成功しなかったでしょう。交渉の最後の
土壇場に、樺太の領有と賠償金が取れるか
どうか、あるいはまた両方とも無理なのかと
いうことが問題になります。
ロシアとしては負けているわけではないの
だから、少しも譲る必要はない、戦いは
これからではないかという雰囲気があった
のです。
交渉は暗礁に乗り上げ、小村も交渉を
打ち切る他はないと一時は決心しますが、
日本政府は交渉続行を命令します。
このとき、ロシアは賠償金は何としても
支払う気はないが、樺太の半分なら
手放してもいいという腹づもりを持っている
のだという感触が伝わります。こういった
情報を伝えたのが、セオドアルーズベルト
であったといわれています。
小村は最後まで粘りに粘って、樺太の
半分の領有を勝ち取ります。
しかし彼は極度の緊張のせいか、身体を
壊し、1ヶ月後にようやく帰国できたのでした。
いかに交渉が大変だったかが推察され
ますね。
それにしてもこの頃の日本政府は賢く慎重
でした。
ロシアと戦うためには、絶対にイギリスの
後ろだてが必要だったのです。そのため
イギリスと軍事同盟を結びました。イギリスは
本来どの国とも同盟を結ばないという国是を
持っていました。これを名誉ある孤立と呼んで
いたのです。ところがこの国是を破って
イギリスは日本と同盟を結ぶことになったの
です。
イギリスはどうしてもロシアに不凍港を与え
たくないために日本と協力すことが何よりも
重要になったのです。日本もまたイギリスの
力を借りて、ロシアの南下を阻止しようとした
のです。両国の利害が完全に一致して、
イギリスは国是を破ってまでも日本と同盟を
して、日本を助けたのです。イギリスから
与えられる情報、またロンドン市場における
資金集めがなかったならば、日本は決して
戦争を遂行出来なかったのです。
条約締結の後、日比谷公園に集まった
群衆は一気に暴徒化して、國民新聞社を
襲撃します。国民新聞は徳冨蘇峰が主催
していました。彼の主張は今考えれば全く
正しいと理解出来ますが、当時の群衆には
到底容認できない内容だったのです。
この事件を思い出すたびに民衆が常に
正しいわけではないというのがわかります
ね。
おそらく現在もこのような愚業が正しいと
判断されている場合が少なくないのかも
しれません。
いつも正しく考える人間でありたいですね。



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2022年03月09日
今週のクイズ Who am I ? の答え
最後の一振りが厚い岩に小さな穴を
穿った。菊池寛の「恩讐の彼方に」の一節は
こんなふうだったと思います。何しろ何十年
も前に読んだ本ですから、間違っていると
思いますが、印象としてはこんな文だったと
思います。
おそらく蝋燭の光はあったのでしょうが、
暗い中にその小さな穴を通してさっと陽が
差し込んできた。そしてその光が2人の
辛苦を照らし出したといったような、内容
だったと思います。
そんな感じを英語にしてみました。
とにかくこの本が出版された当時は
大きな反響をよんで多くの人に感銘を
与えたのだと思います。
しかし最近はこの話を知っている人が
少なく、授業中にこの話をしてもほとんどの
生徒が知らないといってあまり興味を示し
ませんでした。
本当は多くの人に「青の洞門」を知って
もらいたいと思っています。およそ300m
のトンネルを30年かけて、たった一人で、
しかも金槌とノミだけで掘ったというの
です。考えるだけで気の遠くなる話です。
この間の苦労に比べれば、あなたたちの
受験の苦しみなどは瞬間目を瞬きさせた
ほどの不具合さではありませんか。
300mを30年ということは、1年に
たった10メーター進んだということです。
1ヶ月かけて、約1メーターということに
なります。
毎日同じ場所に座り、ほとんど進む
こともない仕事を続けられるには、余程
強靭な意志がなくてはできるものでは
ありません。当時はこの峻険な岩山には
岸壁に沿った細い山道しかなく、たびたび
旅人が道を踏み外し、下の川に落ちて
死ぬということがあったといわれてい
ます。今もその道が残っていますが、
そこに上ってみると、「なるほどこの
ような道なら、足を踏み外すことも
ありえるなー」と実感します。しかし
それにしてもただそんな善意のみで
このような難事業を続けられたのか
という疑問が残ります。それで菊池寛は、
この主人公は人を殺すなどの非道を
繰り返してきて、その深い悔恨の気持ち
で始めたのではないかという筋立てに
したのでしよう。
そして彼に殺された人の子供だったか、
よく覚えていませんが、その血筋の人が
彼に復讐するためにやってきます。
しかしその人もまた彼のひたむきな
姿に感動して彼を手伝うことになり
ます。だから最後に完成したとき、この
2人だけが洞窟にあり、2人はともに
手を取り合って喜び合うというのです。
そこには復讐という怨念をはるかに
超えた清らかな人間の善意がある
というのです。ということで
『恩讐の彼方に』という作品になって
います。
この作品みなさんに是非読んで
もらいたいと思います。そして是非
「青の洞門」に行ってみてください。

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穿った。菊池寛の「恩讐の彼方に」の一節は
こんなふうだったと思います。何しろ何十年
も前に読んだ本ですから、間違っていると
思いますが、印象としてはこんな文だったと
思います。
おそらく蝋燭の光はあったのでしょうが、
暗い中にその小さな穴を通してさっと陽が
差し込んできた。そしてその光が2人の
辛苦を照らし出したといったような、内容
だったと思います。
そんな感じを英語にしてみました。
とにかくこの本が出版された当時は
大きな反響をよんで多くの人に感銘を
与えたのだと思います。
しかし最近はこの話を知っている人が
少なく、授業中にこの話をしてもほとんどの
生徒が知らないといってあまり興味を示し
ませんでした。
本当は多くの人に「青の洞門」を知って
もらいたいと思っています。およそ300m
のトンネルを30年かけて、たった一人で、
しかも金槌とノミだけで掘ったというの
です。考えるだけで気の遠くなる話です。
この間の苦労に比べれば、あなたたちの
受験の苦しみなどは瞬間目を瞬きさせた
ほどの不具合さではありませんか。
300mを30年ということは、1年に
たった10メーター進んだということです。
1ヶ月かけて、約1メーターということに
なります。
毎日同じ場所に座り、ほとんど進む
こともない仕事を続けられるには、余程
強靭な意志がなくてはできるものでは
ありません。当時はこの峻険な岩山には
岸壁に沿った細い山道しかなく、たびたび
旅人が道を踏み外し、下の川に落ちて
死ぬということがあったといわれてい
ます。今もその道が残っていますが、
そこに上ってみると、「なるほどこの
ような道なら、足を踏み外すことも
ありえるなー」と実感します。しかし
それにしてもただそんな善意のみで
このような難事業を続けられたのか
という疑問が残ります。それで菊池寛は、
この主人公は人を殺すなどの非道を
繰り返してきて、その深い悔恨の気持ち
で始めたのではないかという筋立てに
したのでしよう。
そして彼に殺された人の子供だったか、
よく覚えていませんが、その血筋の人が
彼に復讐するためにやってきます。
しかしその人もまた彼のひたむきな
姿に感動して彼を手伝うことになり
ます。だから最後に完成したとき、この
2人だけが洞窟にあり、2人はともに
手を取り合って喜び合うというのです。
そこには復讐という怨念をはるかに
超えた清らかな人間の善意がある
というのです。ということで
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います。
この作品みなさんに是非読んで
もらいたいと思います。そして是非
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2022年01月14日
今週のクイズ Who am I ? の答え
昨日の解答は山本五十六でした。
たしかに、この変な名前を読めますか?
実は『いそろく』と読みます。これは父親が
56才の時に生まれたのでこのような名前に
なったのです。
山本は海軍兵学校に進学します。当時の
海軍兵学校というのは、日本の秀才中の
秀才が集まったところでした。
もちろん第一高等学校(一高)というのが
あって、これも秀才ぞろいでしたが、これに
匹敵するか、いやそれ以上に難しい学校
だったのです。
そしてこれらの秀才が海軍の将校になって
いくのです。ところがこの日本最高の秀才
揃いの海軍部内で、艦隊派と航空派に
意見が分かれていたのです。
艦隊派は世界最強の戦艦大和ををつくれば、
海の戦いで決して負けることはないと思って
いたのです。普通海上では、40キロ先から
船が見え始めるのです。したがって40キロ先
まで届く大砲を持つ船をつくれば、世界最強の
艦隊を持つことになり、どのような敵にも勝てる
と考えたのです。
これに対し山本らの航空派は飛行機だったら
400キロ先の敵を倒すことができる、だから
戦艦大和など不要だと考えていたのです。
このような議論は今では小学生でも理解でき
ます。しかし当時の海軍では、これらの意見が
対立して、最終的に大和を作るようになったです。
山本にしてみれば、どんなに苦々しいことだった
でしょうね。実際、ハワイの真珠湾を飛行機で
攻撃して世界をあっと言わせました。この攻撃
以来、全世界で飛行機を攻撃に使うという考え
方が定着していきました。こう言った意味で
山本は世界に先行していたのです。
しかし、いざこう言った考えを理解した途端、
アメリカは一気に航空機と空母を製造していき
ました。アメリカは開戦から、わずか2年間で
22隻も空母を製造したというのです。この
生産力の差を山本は知っていたのでしょう。
本当はもっと開戦に慎重でなくてはならな
かったのでしょうね。彼は海軍省にいる頃は
随分開戦に反対の行動をしています。
しかし――連合艦隊の司令長官になって
からは――

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たしかに、この変な名前を読めますか?
実は『いそろく』と読みます。これは父親が
56才の時に生まれたのでこのような名前に
なったのです。
山本は海軍兵学校に進学します。当時の
海軍兵学校というのは、日本の秀才中の
秀才が集まったところでした。
もちろん第一高等学校(一高)というのが
あって、これも秀才ぞろいでしたが、これに
匹敵するか、いやそれ以上に難しい学校
だったのです。
そしてこれらの秀才が海軍の将校になって
いくのです。ところがこの日本最高の秀才
揃いの海軍部内で、艦隊派と航空派に
意見が分かれていたのです。
艦隊派は世界最強の戦艦大和ををつくれば、
海の戦いで決して負けることはないと思って
いたのです。普通海上では、40キロ先から
船が見え始めるのです。したがって40キロ先
まで届く大砲を持つ船をつくれば、世界最強の
艦隊を持つことになり、どのような敵にも勝てる
と考えたのです。
これに対し山本らの航空派は飛行機だったら
400キロ先の敵を倒すことができる、だから
戦艦大和など不要だと考えていたのです。
このような議論は今では小学生でも理解でき
ます。しかし当時の海軍では、これらの意見が
対立して、最終的に大和を作るようになったです。
山本にしてみれば、どんなに苦々しいことだった
でしょうね。実際、ハワイの真珠湾を飛行機で
攻撃して世界をあっと言わせました。この攻撃
以来、全世界で飛行機を攻撃に使うという考え
方が定着していきました。こう言った意味で
山本は世界に先行していたのです。
しかし、いざこう言った考えを理解した途端、
アメリカは一気に航空機と空母を製造していき
ました。アメリカは開戦から、わずか2年間で
22隻も空母を製造したというのです。この
生産力の差を山本は知っていたのでしょう。
本当はもっと開戦に慎重でなくてはならな
かったのでしょうね。彼は海軍省にいる頃は
随分開戦に反対の行動をしています。
しかし――連合艦隊の司令長官になって
からは――



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2018年02月09日
金曜日の小説 第二章② 恥かしい出来事
それから何日かして――勇太がやって来て、
「いいか、おれの爺ちゃんの家はヨッコの家の隣なんだ。
二階から見ると、彼女の家が見渡せるんだぜ。
驚くな。ヨッコの家の風呂は塀のすぐ向いなんだ。
塀がすこし高すぎて中が見えないけどさ…でも
はしごを立てて、それに登れば、中は丸見えよ。
すごい考えだろう。」
「すごーい。おれ行くよ。」
タケシは小さな声で、興奮しながら言った。
―次の日、タケシは急き立てられるように、計画を実施
することにしたのだ。
タケシは早めに夕食を済ませ、勇太の家に押しかけ、
勇太に協力するように説き伏せた。
二人は勇太の部屋で辛抱強く風呂の明りがつくのを
待った。
それは時間の停止を思わせる長さだった。
ようやく灯がともると、二人は、はしごを両家の仕切に
ある溝に立てた。
その溝は幅が約一メートルほどであり、中の土泥から
異様な臭気が上がって来る。
その泥の中にはしごを立て、塀の向こうを覗こうと
いうのだ。
タケシが登り始めると、はしごが左右にゆれた。
彼は急にしがみ込み、はしごを支えている勇太に
「ちゃんと持っとけよ」
と言った。
「ちゃんと押えてるじゃねーか、動くはずがねーよ」
と勇太はふてくされたように言ったのだ。
はしごの上でタケシは心臓がどんどんと打っている
のがわかった。
タケシは口を大きく開けて、はーはーと息を吸い
こんだ。
奇妙な興奮が体じゅうに沸き上っていた。
「ヨッコの裸が見られるんだ」
彼はおどおどと塀の上に顔をあげた。
窓ガラスは曇っていて、内部をはっきり見るため
には、もっと近づく必要があった。
彼は体を塀の上に乗出しながら、顔をできるだけ
ガラスに近づけた。
ようやくにして、よくのぞける位置についたのだか、
ガラスが曇っているため、ぼんやりとしか見えなかった
んだ・・・
でも長く白い女性の太ももらしきものが、ちらりと
見えたのだった。
「きれいだぁ…」
女性の隠れた部分を見るなんて、――小さい子供の
頃のことは別にして、同じ年頃の女性の――秘められた
部分を見るなんて、初めての事だった。
体を拭うタオルのなめらかな動き、それにつれて
かすかにゆれる彼女の足、それがタケシの想像力を
かき立てた。
彼は体全身が震えるのを感じた。
そして次にははしごがゆれ、塀からはずれそうに
なった。
「だいじょうぶか」
勇太が下から、声をかけた。
「うっ・・・大丈夫じゃないよ……」
彼はかすれるような声で答えた。
しかし、気持のなかには、目の前のすごい光景に
必死で集中する以外、何の余裕もなかった。
すると、ガラスのくもりが、さっとひいた。
そして中がすっかりのぞけるようになった。
彼は視線を上に上げて、彼女の顔を見た。
「ぎょっ…彼女の母親じゃんけ」
見えていた足は、なんのことはない母親のもの
だったんだ。
突然、何かまるで矢のように心臓に突き刺さる
感じを受けた。
母親もまた彼を見ていたのだ。
彼の目線をずばりと、見据え、怒りに燃える母親の
目があった。
その瞬間、全身に震えが走り、はしごは大きくゆれ、
彼はもんどりうって足元の溝のなかに、あお向けに
落ちたのだった。
その痛みはかつて経験したことのない激しさだった。
その上、溝の臭い泥のかたまりがあおむけに落ちて
いるタケシの口の中に跳ね返って来た。
その臭いときたら、そしてその味わいとは――何とも
異様な、つかまえ所のない生ぬるい味で、一生忘れ
られない嫌なものとなった。
これが第二の恥かしい出来事で、彼が自分の記憶の
なかからできれば、ぬぐいさりたいと思っていることだった。

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「いいか、おれの爺ちゃんの家はヨッコの家の隣なんだ。
二階から見ると、彼女の家が見渡せるんだぜ。
驚くな。ヨッコの家の風呂は塀のすぐ向いなんだ。
塀がすこし高すぎて中が見えないけどさ…でも
はしごを立てて、それに登れば、中は丸見えよ。
すごい考えだろう。」
「すごーい。おれ行くよ。」
タケシは小さな声で、興奮しながら言った。
―次の日、タケシは急き立てられるように、計画を実施
することにしたのだ。
タケシは早めに夕食を済ませ、勇太の家に押しかけ、
勇太に協力するように説き伏せた。
二人は勇太の部屋で辛抱強く風呂の明りがつくのを
待った。
それは時間の停止を思わせる長さだった。
ようやく灯がともると、二人は、はしごを両家の仕切に
ある溝に立てた。
その溝は幅が約一メートルほどであり、中の土泥から
異様な臭気が上がって来る。
その泥の中にはしごを立て、塀の向こうを覗こうと
いうのだ。
タケシが登り始めると、はしごが左右にゆれた。
彼は急にしがみ込み、はしごを支えている勇太に
「ちゃんと持っとけよ」
と言った。
「ちゃんと押えてるじゃねーか、動くはずがねーよ」
と勇太はふてくされたように言ったのだ。
はしごの上でタケシは心臓がどんどんと打っている
のがわかった。
タケシは口を大きく開けて、はーはーと息を吸い
こんだ。
奇妙な興奮が体じゅうに沸き上っていた。
「ヨッコの裸が見られるんだ」
彼はおどおどと塀の上に顔をあげた。
窓ガラスは曇っていて、内部をはっきり見るため
には、もっと近づく必要があった。
彼は体を塀の上に乗出しながら、顔をできるだけ
ガラスに近づけた。
ようやくにして、よくのぞける位置についたのだか、
ガラスが曇っているため、ぼんやりとしか見えなかった
んだ・・・
でも長く白い女性の太ももらしきものが、ちらりと
見えたのだった。
「きれいだぁ…」
女性の隠れた部分を見るなんて、――小さい子供の
頃のことは別にして、同じ年頃の女性の――秘められた
部分を見るなんて、初めての事だった。
体を拭うタオルのなめらかな動き、それにつれて
かすかにゆれる彼女の足、それがタケシの想像力を
かき立てた。
彼は体全身が震えるのを感じた。
そして次にははしごがゆれ、塀からはずれそうに
なった。
「だいじょうぶか」
勇太が下から、声をかけた。
「うっ・・・大丈夫じゃないよ……」
彼はかすれるような声で答えた。
しかし、気持のなかには、目の前のすごい光景に
必死で集中する以外、何の余裕もなかった。
すると、ガラスのくもりが、さっとひいた。
そして中がすっかりのぞけるようになった。
彼は視線を上に上げて、彼女の顔を見た。
「ぎょっ…彼女の母親じゃんけ」
見えていた足は、なんのことはない母親のもの
だったんだ。
突然、何かまるで矢のように心臓に突き刺さる
感じを受けた。
母親もまた彼を見ていたのだ。
彼の目線をずばりと、見据え、怒りに燃える母親の
目があった。
その瞬間、全身に震えが走り、はしごは大きくゆれ、
彼はもんどりうって足元の溝のなかに、あお向けに
落ちたのだった。
その痛みはかつて経験したことのない激しさだった。
その上、溝の臭い泥のかたまりがあおむけに落ちて
いるタケシの口の中に跳ね返って来た。
その臭いときたら、そしてその味わいとは――何とも
異様な、つかまえ所のない生ぬるい味で、一生忘れ
られない嫌なものとなった。
これが第二の恥かしい出来事で、彼が自分の記憶の
なかからできれば、ぬぐいさりたいと思っていることだった。



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2018年02月03日
金曜日の小説 第二章① 心にきめた女の子
タケシには、ヨッコと呼ばれる心にきめた女の子がいる。
彼女は背が高く、やせていて、ややウエーブのかかった
黒髪が美しい女の子であった。
中学校のとき彼女はタケシの隣に座っていた。
彼女はかなり勉強ができたし、タケシがわからないときは
いつも助けてくれるといった存在だった。
そんな中学時代のある日、クラスで先生が
「アメリカの首都はどこだ」
ときいた。
彼はまわりを見渡して、タケシを指差し、
「答えなさい」
と言ったのだ。
タケシはアメリカの首都の名前を知らなかった。
すると隣のヨッコが彼をつついて、小声で言った。
「ほら、あの駅の近くの靴屋さんよ」
…あいにく、駅の近くには2軒の靴屋があった。
ひとつは『ワシントン』という靴屋で、もう一つは
『ヒカリ』という靴屋だった。
運の悪い事に、タケシが最初に思いついたのは
『ヒカリ』のほうだった。
「ヒカリ…」
タケシは勝ち誇ったように答えた。
…クラスの全員がどっと笑い転げた。
それは彼の中学時代を通してもっとも恥かしい
経験だった。
その結果、彼は自分の気持を彼女に打明ける
勇気を喪失してしまったのである。
それにしても、先生が聞いたのはアメリカの首都
である。
誰が考えても「ヒカリ」などという名前であるはず
がない。
そんな間違いを犯すのだから、タケシのとんちんかん
振りも相当なものであった。
先生に指名されて起立したままの状態だったから、
タケシの思考力も消えていたのである。
彼の答えは、ヨッコの助け舟に、まさにそのまま
乗っておくという状態からのものだった。

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彼女は背が高く、やせていて、ややウエーブのかかった
黒髪が美しい女の子であった。
中学校のとき彼女はタケシの隣に座っていた。
彼女はかなり勉強ができたし、タケシがわからないときは
いつも助けてくれるといった存在だった。
そんな中学時代のある日、クラスで先生が
「アメリカの首都はどこだ」
ときいた。
彼はまわりを見渡して、タケシを指差し、
「答えなさい」
と言ったのだ。
タケシはアメリカの首都の名前を知らなかった。
すると隣のヨッコが彼をつついて、小声で言った。
「ほら、あの駅の近くの靴屋さんよ」
…あいにく、駅の近くには2軒の靴屋があった。
ひとつは『ワシントン』という靴屋で、もう一つは
『ヒカリ』という靴屋だった。
運の悪い事に、タケシが最初に思いついたのは
『ヒカリ』のほうだった。
「ヒカリ…」
タケシは勝ち誇ったように答えた。
…クラスの全員がどっと笑い転げた。
それは彼の中学時代を通してもっとも恥かしい
経験だった。
その結果、彼は自分の気持を彼女に打明ける
勇気を喪失してしまったのである。
それにしても、先生が聞いたのはアメリカの首都
である。
誰が考えても「ヒカリ」などという名前であるはず
がない。
そんな間違いを犯すのだから、タケシのとんちんかん
振りも相当なものであった。
先生に指名されて起立したままの状態だったから、
タケシの思考力も消えていたのである。
彼の答えは、ヨッコの助け舟に、まさにそのまま
乗っておくという状態からのものだった。



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2018年01月26日
金曜日の小説 第一章⑧ 男とはさもありなん
もちろん、そんなうめき声が正確に大竹先生の方に
伝わったわけではなかった。
しかし――大竹先生としては思いがけない光に
すっかり動揺してしまった。
そのために表情が引きつり、フラッシュの光のなかで
相手は誰なのかと探る目つきとなった。
そういった目は、普段の生活指導の先生が持つ厳格さ
を見せていた。
その目線に合って、どうしたことか・・・ブーは持って
いたカメラを今度はまともにその被写体に向けて、
シャッターを切った。
何故、そうしたのか、後になっても明確には言えない
のだが、おそらく、ブーはこのような危なっかしい状況で、
一瞬、身を守るにはこれしかないと判断できたのであろう。
それはとっさの緊急避難に似た動作だった。
今回はその明々と光るその中心部に大竹先生の顔が
くっきりと浮かんだ。
やや離れた門のところで見守っていたタケシにも
あるいは勇太にも、「えっ――」と叫ばせるに十分なほど、
その被写体は明確に大竹先生だということを示していた。
この光はまた、大竹先生の側をも、極度な恐怖に
陥れた。
大竹先生は急いで顔を女の子の背後に隠し、立ち
上がりながら2、3歩後ろに後退しようとした。
その瞬間、足が池の土手をつるりと滑り、そのまま
ズトーンと池に落ちた。
もちろん、女の子も一緒になって池に飛び込んで
いったのだ。
それを見た3人は坂を転がるようにタケシのところに
もどると、はーはーとした息の中でようやく「あれ――あの
うちの先生だ」とタケシの耳元で言った。
「あの――たしか生活指導の大竹だ」
「オレたちにも見えたよ。あれはたしかに、大竹先生だ」
とタケシも、急いでこの場を離れながら言った。
「大竹先生と言えば、あの不純異性行為の大竹だよな」
と走りながら勇太が言った。
タケシたちは後も振り向かずに、一気に逃げたのだが、
ようやく明るい場所まで来ると、
「あの不純異性行為の先生が女の子のお尻を触ってた
んだよね」
とアッチャンは叫びにも似た声で言った。
「あんまりじゃないか。僕たちにはいつも注意しておきな
がら、自分はあんことをしてさ」
とさらにアッチャンは怒りがおさまりそうにない口調だった。
「そうだ、そうだ。この前の夏休みの注意事項のプリント
にも何度も不純異性交為という言葉が書かれていた
じゃないか」
と勇太が情報通らしく、それに付け加えた。
たしかに、大竹先生というのは生徒の生活指導を
担当している関係上、やたらと不純異性行為という
言葉を使いたがるのだ。
男女交際はどんなに真剣な付き合いでも、彼に
かかると不純ということになる。
「自分で不純異性行為はいけないと言っていながら、
自分で実行するとはどういうこっちゃ」
とさも歯がゆそうに勇太も怒りを見せた。
この際、彼らの正義感がこのようなことは許せない
という雰囲気なのだ。
特に正義感の塊みたいなアッチャンは異常なほど
興奮し、異常なほど腹を立てているのであった。
そこへ行くとタケシの方は――男とはさもありなん―
―といったくらいの余裕がある。
先生も男なんだから、まぁーいいさといった程度の
いい加減さを持っているのだ。
だから、もともと大竹先生が「不純異性交為は
いけません」と言ったところで、そんな言葉をあまり
真剣に受け止める気持ちもないし、ときにはそんな
誘惑にかられて悪さをしてしまう自分であると自覚も
している。
そのとき・・・ノンが
「大竹先生が、女の子から少し身を離そうとする
前に、『行こうよ、行こう』と言っていたよう
だったな」
とブーに言った。
「うん、何かそんな言葉を言っていたよ」
とブーも思い出したようにうなずいた。
たしかにお尻を触っているブーの指がアッチャンに
交代しょうとしたとき、そして大竹先生が女の子から
身を離そうとしたその寸前のとき、何やら小声で
ささやいていたようだった。
そのときはあまりの驚愕のせいで、はっきりとは
わからなかったが、今考えると何か「行こうよ」と
言っていたような気がするのである。
すると、それを聞いていたアッチャンが丸い顔に
目をさらに丸くして「どこに行こうというんだろうね?」
と言ったのだ。
「あほか?お前、二人が行こうと言えばホテルに
決まってるじゃねーか」
と言うが早いか、ノンがアッチャンの三日月額の
真ん中のあたりを、またピシッと叩いた。
「痛い。また叩いたりして」
と言いながら、アッチャンはやや納得できたという
顔をした。

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伝わったわけではなかった。
しかし――大竹先生としては思いがけない光に
すっかり動揺してしまった。
そのために表情が引きつり、フラッシュの光のなかで
相手は誰なのかと探る目つきとなった。
そういった目は、普段の生活指導の先生が持つ厳格さ
を見せていた。
その目線に合って、どうしたことか・・・ブーは持って
いたカメラを今度はまともにその被写体に向けて、
シャッターを切った。
何故、そうしたのか、後になっても明確には言えない
のだが、おそらく、ブーはこのような危なっかしい状況で、
一瞬、身を守るにはこれしかないと判断できたのであろう。
それはとっさの緊急避難に似た動作だった。
今回はその明々と光るその中心部に大竹先生の顔が
くっきりと浮かんだ。
やや離れた門のところで見守っていたタケシにも
あるいは勇太にも、「えっ――」と叫ばせるに十分なほど、
その被写体は明確に大竹先生だということを示していた。
この光はまた、大竹先生の側をも、極度な恐怖に
陥れた。
大竹先生は急いで顔を女の子の背後に隠し、立ち
上がりながら2、3歩後ろに後退しようとした。
その瞬間、足が池の土手をつるりと滑り、そのまま
ズトーンと池に落ちた。
もちろん、女の子も一緒になって池に飛び込んで
いったのだ。
それを見た3人は坂を転がるようにタケシのところに
もどると、はーはーとした息の中でようやく「あれ――あの
うちの先生だ」とタケシの耳元で言った。
「あの――たしか生活指導の大竹だ」
「オレたちにも見えたよ。あれはたしかに、大竹先生だ」
とタケシも、急いでこの場を離れながら言った。
「大竹先生と言えば、あの不純異性行為の大竹だよな」
と走りながら勇太が言った。
タケシたちは後も振り向かずに、一気に逃げたのだが、
ようやく明るい場所まで来ると、
「あの不純異性行為の先生が女の子のお尻を触ってた
んだよね」
とアッチャンは叫びにも似た声で言った。
「あんまりじゃないか。僕たちにはいつも注意しておきな
がら、自分はあんことをしてさ」
とさらにアッチャンは怒りがおさまりそうにない口調だった。
「そうだ、そうだ。この前の夏休みの注意事項のプリント
にも何度も不純異性交為という言葉が書かれていた
じゃないか」
と勇太が情報通らしく、それに付け加えた。
たしかに、大竹先生というのは生徒の生活指導を
担当している関係上、やたらと不純異性行為という
言葉を使いたがるのだ。
男女交際はどんなに真剣な付き合いでも、彼に
かかると不純ということになる。
「自分で不純異性行為はいけないと言っていながら、
自分で実行するとはどういうこっちゃ」
とさも歯がゆそうに勇太も怒りを見せた。
この際、彼らの正義感がこのようなことは許せない
という雰囲気なのだ。
特に正義感の塊みたいなアッチャンは異常なほど
興奮し、異常なほど腹を立てているのであった。
そこへ行くとタケシの方は――男とはさもありなん―
―といったくらいの余裕がある。
先生も男なんだから、まぁーいいさといった程度の
いい加減さを持っているのだ。
だから、もともと大竹先生が「不純異性交為は
いけません」と言ったところで、そんな言葉をあまり
真剣に受け止める気持ちもないし、ときにはそんな
誘惑にかられて悪さをしてしまう自分であると自覚も
している。
そのとき・・・ノンが
「大竹先生が、女の子から少し身を離そうとする
前に、『行こうよ、行こう』と言っていたよう
だったな」
とブーに言った。
「うん、何かそんな言葉を言っていたよ」
とブーも思い出したようにうなずいた。
たしかにお尻を触っているブーの指がアッチャンに
交代しょうとしたとき、そして大竹先生が女の子から
身を離そうとしたその寸前のとき、何やら小声で
ささやいていたようだった。
そのときはあまりの驚愕のせいで、はっきりとは
わからなかったが、今考えると何か「行こうよ」と
言っていたような気がするのである。
すると、それを聞いていたアッチャンが丸い顔に
目をさらに丸くして「どこに行こうというんだろうね?」
と言ったのだ。
「あほか?お前、二人が行こうと言えばホテルに
決まってるじゃねーか」
と言うが早いか、ノンがアッチャンの三日月額の
真ん中のあたりを、またピシッと叩いた。
「痛い。また叩いたりして」
と言いながら、アッチャンはやや納得できたという
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2018年01月19日
金曜日の小説 第一章⑦ くっきりと浮かんだ顔
タケシはちょっと考えた後、「オレはここで見張りを
する」と言った。
タケシとしてはこの際の行動がやや常軌を逸脱して
いると感じてはいたのだが・・・だからと言って、普段
まじめさで通っているアッチャンでさえ、かくも興奮状態に
あるのである。
アッチャンとしてはこのような光景に初めて接して、
アップアップ状態にまで来ているのだ。
このような場合、暴走を止めることなど出来っこない。
まあ、せいぜいこの暴走が大きな事故となろうとした
とき、それを押しとどめておかなくてはと思ったのであった。
さらに、それほど近づいて行った場合、相手に気づ
かれないということなどあり得ない。
きっと相手が気づいて・・・そして、もしあの男が腹を
立て、3人を追っかけでもしたら、そのとき何とか助けに
ならないといけないかもしれないと感じていた。
もしそんなことになって、相手が追いかけてきたとき、
この位置にいて、相手の横腹に一発頭突きでもして、
相手がひるんだすきに、逃げている3人と反対の方向に
逃げれば、相手は戸惑うだろうし、そうなれば誰も捕まる
ことはないだろうと踏んだ。
だから勇太の方を見ながら「お前も、ここで待機しろ」と
言ったのだ。
もちろん、勇太も「オッケイ、合点」とタケシの気配を察
して、彼の言うことに従った。
3人は姿勢を低くし、墓地と池を分ける木立に身を隠し
ながら、キスしている二人に近づいていった。
近づいてみると、白いスカートをはいているそのスカート
の上から男性の手がお尻を掴んでいる。
まずはブーが後ろから、女性のお尻に手を出すと、その
男性の手の横をおそるおそるそっと撫でた。
ブーはゆっくりそのままの状態を続けようとしている。
「いい加減にせんか」とノンが思ったとき、アッチャンの手が
スーと伸びて来て、ブーの手を押しのけて、まさにお尻に
触ろうとしたとき・・・何かの気配を感じたのか、男が女性から
身を離して、後ろを振り向いた。
すると後ろに三人の子供らしきものがチョコンと座って
自分の方を見ているではないか。
「えっ、こりゃ何だ?」と思った時、あっという瞬間の出来事
だったが、いきなりピカっと明かりが光った。
その光が光った瞬間、「アッツ、幽霊」という声が聞こえた。
男が振り向いたとき、この男自身の驚きは相当なものだった
のだが、それよりも、もっと驚いたのは、ノンやブーたちの方で
あった。
今まで抱き合っていた2人が突然離れ、男の方が自分たちの
方を向いたのだから、ブーたち3人は息が止まりそうになった。
その反動で、ブーは大切そうに反対の手に持っていたカメラに
力が入り、思わずシャッターを押してしまったのだ。
するとパチリとフラッシュが真っ暗闇の中で光った。
そして、あたりは真昼のように明々となった。
その明かりの中に男の顔がくっきりと浮かんだのだ。
この瞬間、ノンやブーたちはさらにもう一段と驚いた。
何とそこに浮かんだ顔は、高校の生活指導の先生である大竹
先生の顔だったのだ。
「え――幽霊だ」と喉の底からのうめき声を出したのは、ブーで
あった。
他の2人も声になりそうになった叫びをかみ殺した。
ブーとしては、先ほどから――幽霊が出るかもしれないという
恐怖感が潜在意識の中に定着している。
その恐怖感と、学校の生活指導の先生に出会うという恐怖とが
重なって、「幽霊だ」といううめき声になったのである。

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する」と言った。
タケシとしてはこの際の行動がやや常軌を逸脱して
いると感じてはいたのだが・・・だからと言って、普段
まじめさで通っているアッチャンでさえ、かくも興奮状態に
あるのである。
アッチャンとしてはこのような光景に初めて接して、
アップアップ状態にまで来ているのだ。
このような場合、暴走を止めることなど出来っこない。
まあ、せいぜいこの暴走が大きな事故となろうとした
とき、それを押しとどめておかなくてはと思ったのであった。
さらに、それほど近づいて行った場合、相手に気づ
かれないということなどあり得ない。
きっと相手が気づいて・・・そして、もしあの男が腹を
立て、3人を追っかけでもしたら、そのとき何とか助けに
ならないといけないかもしれないと感じていた。
もしそんなことになって、相手が追いかけてきたとき、
この位置にいて、相手の横腹に一発頭突きでもして、
相手がひるんだすきに、逃げている3人と反対の方向に
逃げれば、相手は戸惑うだろうし、そうなれば誰も捕まる
ことはないだろうと踏んだ。
だから勇太の方を見ながら「お前も、ここで待機しろ」と
言ったのだ。
もちろん、勇太も「オッケイ、合点」とタケシの気配を察
して、彼の言うことに従った。
3人は姿勢を低くし、墓地と池を分ける木立に身を隠し
ながら、キスしている二人に近づいていった。
近づいてみると、白いスカートをはいているそのスカート
の上から男性の手がお尻を掴んでいる。
まずはブーが後ろから、女性のお尻に手を出すと、その
男性の手の横をおそるおそるそっと撫でた。
ブーはゆっくりそのままの状態を続けようとしている。
「いい加減にせんか」とノンが思ったとき、アッチャンの手が
スーと伸びて来て、ブーの手を押しのけて、まさにお尻に
触ろうとしたとき・・・何かの気配を感じたのか、男が女性から
身を離して、後ろを振り向いた。
すると後ろに三人の子供らしきものがチョコンと座って
自分の方を見ているではないか。
「えっ、こりゃ何だ?」と思った時、あっという瞬間の出来事
だったが、いきなりピカっと明かりが光った。
その光が光った瞬間、「アッツ、幽霊」という声が聞こえた。
男が振り向いたとき、この男自身の驚きは相当なものだった
のだが、それよりも、もっと驚いたのは、ノンやブーたちの方で
あった。
今まで抱き合っていた2人が突然離れ、男の方が自分たちの
方を向いたのだから、ブーたち3人は息が止まりそうになった。
その反動で、ブーは大切そうに反対の手に持っていたカメラに
力が入り、思わずシャッターを押してしまったのだ。
するとパチリとフラッシュが真っ暗闇の中で光った。
そして、あたりは真昼のように明々となった。
その明かりの中に男の顔がくっきりと浮かんだのだ。
この瞬間、ノンやブーたちはさらにもう一段と驚いた。
何とそこに浮かんだ顔は、高校の生活指導の先生である大竹
先生の顔だったのだ。
「え――幽霊だ」と喉の底からのうめき声を出したのは、ブーで
あった。
他の2人も声になりそうになった叫びをかみ殺した。
ブーとしては、先ほどから――幽霊が出るかもしれないという
恐怖感が潜在意識の中に定着している。
その恐怖感と、学校の生活指導の先生に出会うという恐怖とが
重なって、「幽霊だ」といううめき声になったのである。



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2018年01月13日
金曜日の小説 第一章⑥ さわりたい
「あの池の端のところだよね」
とブーはささやいた。
ここで大きな声を出せば、二人に聞こえるというのは
分かっていることだった。
「しっ、声を出すな」
ノンはそう言って、ひとまず門の外に出るように手で
合図した。
全員が門の外に出てくると、ノンは
「おい、ブー、さっき見たか?男の指が女のお尻に
食い込んでいたな――」
と、ブーの反応を確かめるかのよう言った。
「うん、うん、あいつキスしながら、女のお尻を
ぎゅーと掴んでいたよ」
女性は白いスカートだったから、その部分が一番
はっきりと見えたのだったし、一番彼らの好奇心の目
には印象深い部分だった。
「お前、女のお尻触ったことがあるか」
とまたノンはブーをからかった。
「あるわけないじゃん」
「だろう」
とノンはにやーとしながらみんなを見渡した。
「僕も、もちろん、触ったことなどないけど・・・すごく
柔らかくて、弾力があるんだってね」
とアッチャンが丸い目をさらにくるくる回しながら、今
見た光景からくる異常な興奮を隠そうとしないで
言った。
アッチャンは顔が丸い。いや顔だけでなく全体が
まるまるしいのだ。
「おい、ブーお前あの女の子のお尻触ってこい」
とノンはとんでもないことを言いだした。
「そんなことできるわけないよ」
「どうしてだ?あのスケベ―なおっさんの振りをして、
あの子のお尻をそっと撫でてやるのさ」
「そんなことしたらすぐに分かってしまうじゃん」
とブーが反発した。
「バーカ。分かるわけないだろう」
「どうしてよ」
とブーが言ったとき、横からアッチャンが
「何でさわるの?」
と聞いた。
「バーカ、意味などあるか。お前、女のお尻触った
ことあるんか」とノン。
「あるわけないよ」
「だったら、触ってみたいだろう。しかもあの男が
触っているんだから、分かるわけないぞ」
「でも、もし触ったら、女の人も、あれ変なとこ
に指が来たなと分かるんじゃない」
と元来まじめなアッチャンはさも心配そうに聞いた。
「バカ、お前――あの女の子が、男の指を一本
一本数えているというんか」
と言うが早いが、ノンはアッチャンのお月様みたいな
まん丸い顔の額の真ん中をパシと叩いた。
アッチャンの額は満月な顔の上半部をなしていて、
丁度、三日月の形になっていた。
その三日月額の中心部をピシッとたたいたのだ。
「何するんだよ」
とアッチャンはやや抵抗しながら、半べそをかいた。
「うるさい。静かにしろ。あまり大きな声を出したら、
見つかるじゃないか」
と今度はタケシのこぶしがノンの頭に飛んだ。
「うーん、そ―か・・・よし。触りに行くか?」
とノンは決心したかのようにアッチャンを見つめた。
「うん、僕さわりたいよ」
とアッチャンは異常な興奮状態で息をハ―ハ―させ
ながら言った。
すると横にいたブ―も
「俺も行きたいよ」
と懇願した。
「タケシ、お前はどうする」
とノンはタケシに聞いた。

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とブーはささやいた。
ここで大きな声を出せば、二人に聞こえるというのは
分かっていることだった。
「しっ、声を出すな」
ノンはそう言って、ひとまず門の外に出るように手で
合図した。
全員が門の外に出てくると、ノンは
「おい、ブー、さっき見たか?男の指が女のお尻に
食い込んでいたな――」
と、ブーの反応を確かめるかのよう言った。
「うん、うん、あいつキスしながら、女のお尻を
ぎゅーと掴んでいたよ」
女性は白いスカートだったから、その部分が一番
はっきりと見えたのだったし、一番彼らの好奇心の目
には印象深い部分だった。
「お前、女のお尻触ったことがあるか」
とまたノンはブーをからかった。
「あるわけないじゃん」
「だろう」
とノンはにやーとしながらみんなを見渡した。
「僕も、もちろん、触ったことなどないけど・・・すごく
柔らかくて、弾力があるんだってね」
とアッチャンが丸い目をさらにくるくる回しながら、今
見た光景からくる異常な興奮を隠そうとしないで
言った。
アッチャンは顔が丸い。いや顔だけでなく全体が
まるまるしいのだ。
「おい、ブーお前あの女の子のお尻触ってこい」
とノンはとんでもないことを言いだした。
「そんなことできるわけないよ」
「どうしてだ?あのスケベ―なおっさんの振りをして、
あの子のお尻をそっと撫でてやるのさ」
「そんなことしたらすぐに分かってしまうじゃん」
とブーが反発した。
「バーカ。分かるわけないだろう」
「どうしてよ」
とブーが言ったとき、横からアッチャンが
「何でさわるの?」
と聞いた。
「バーカ、意味などあるか。お前、女のお尻触った
ことあるんか」とノン。
「あるわけないよ」
「だったら、触ってみたいだろう。しかもあの男が
触っているんだから、分かるわけないぞ」
「でも、もし触ったら、女の人も、あれ変なとこ
に指が来たなと分かるんじゃない」
と元来まじめなアッチャンはさも心配そうに聞いた。
「バカ、お前――あの女の子が、男の指を一本
一本数えているというんか」
と言うが早いが、ノンはアッチャンのお月様みたいな
まん丸い顔の額の真ん中をパシと叩いた。
アッチャンの額は満月な顔の上半部をなしていて、
丁度、三日月の形になっていた。
その三日月額の中心部をピシッとたたいたのだ。
「何するんだよ」
とアッチャンはやや抵抗しながら、半べそをかいた。
「うるさい。静かにしろ。あまり大きな声を出したら、
見つかるじゃないか」
と今度はタケシのこぶしがノンの頭に飛んだ。
「うーん、そ―か・・・よし。触りに行くか?」
とノンは決心したかのようにアッチャンを見つめた。
「うん、僕さわりたいよ」
とアッチャンは異常な興奮状態で息をハ―ハ―させ
ながら言った。
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2018年01月05日
小説の金曜日 第一章⑤ 幽霊じゃない
ちょうどそのとき、ノンが「あんなところに人がいるぞ」と
薄暗がりを指さした。
全員の目線が一斉にその方向に向いた。
暗くて分かりにくいが、たしかにノンがいうように、人影が
うごめいている。
ひとりは白いスカートの女性で、もうひとりは暗いスーツ
らしきものを着た男性のようだった。
特に女性の真っ白いスカートが、薄暗がりの中では、
比較的はっきりと認識できた。
「うん、あれは怪しいな。幽霊じゃないぞ」
とノンは目ざとく、すでにもう、その二人の関係がどういった
程度の関係か察知しているようだった。
「間違いない。あれは密会だ」
とノンは声を落として言った。
すると、その人影の方もタケシたちの存在を認識したもの
か、急いで寺の門の中に消えて行った。
「幽霊じゃなければ、すぐ後を追いかけなくては」
と勇太がみんなを急き立てようとした。
すると、ノンがみんなを制した。
「すぐに行ったら、相手が警戒するじゃんか。だから
こんなとき一呼吸置くのが頭のいい奴のすること
なんだぞ。でないといいとこ見逃すじゃないか」
「たしかに」
とタケシは言いながら、ノンの機転に脱帽するのを
感じたのだ。
しかしやはり・・・こんなときに、はやる気持ちを
抑えるのは、至難の業である。
みんなじっと靴の底に親指を突き立てて、動き
たい気持ちを必死で押さえている。
「もういいかな――」
たまらずブーが聞いた。
「バカ!まだ一分も経ってねーじゃねーか」
と言ってノンが、ブーの頭を叩いた。
「うっ、悪り―」
ブーはすごすご引き下がった。
しばらくして――彼らにとっては、1時間にも、
2時間にも思えた時間が過ぎた後、ようやく
ノンが「よし。発車」と号令をかけた。
みんなはまるでビューンと放たれた弓の矢の
ように一斉にその寺の門のところまで走って行った。
門の入り口で、ノンは「ここでちょっと待て」と
みんなを制しながら、目を凝らして中を見つめた。
この寺の中は、右手に墓所があり、その左手に
小さな池があった。
2人はその墓と池の境に、仕切りみたいにして
積まれた石の上に座っていた。
暗がりで分かりにくいが、どうも男が女を抱きしめ
てキスをしようとしているようなのだ。
ノンは振り返ると、みんなに
「今、二人はキスしているぞ」
と言った。
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、
皆の顔が一斉に門の中を覗き込んだ。
たしかに、ノンが指さす方角に、抱き合っている
ような二人の影が見え隠れしている。

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薄暗がりを指さした。
全員の目線が一斉にその方向に向いた。
暗くて分かりにくいが、たしかにノンがいうように、人影が
うごめいている。
ひとりは白いスカートの女性で、もうひとりは暗いスーツ
らしきものを着た男性のようだった。
特に女性の真っ白いスカートが、薄暗がりの中では、
比較的はっきりと認識できた。
「うん、あれは怪しいな。幽霊じゃないぞ」
とノンは目ざとく、すでにもう、その二人の関係がどういった
程度の関係か察知しているようだった。
「間違いない。あれは密会だ」
とノンは声を落として言った。
すると、その人影の方もタケシたちの存在を認識したもの
か、急いで寺の門の中に消えて行った。
「幽霊じゃなければ、すぐ後を追いかけなくては」
と勇太がみんなを急き立てようとした。
すると、ノンがみんなを制した。
「すぐに行ったら、相手が警戒するじゃんか。だから
こんなとき一呼吸置くのが頭のいい奴のすること
なんだぞ。でないといいとこ見逃すじゃないか」
「たしかに」
とタケシは言いながら、ノンの機転に脱帽するのを
感じたのだ。
しかしやはり・・・こんなときに、はやる気持ちを
抑えるのは、至難の業である。
みんなじっと靴の底に親指を突き立てて、動き
たい気持ちを必死で押さえている。
「もういいかな――」
たまらずブーが聞いた。
「バカ!まだ一分も経ってねーじゃねーか」
と言ってノンが、ブーの頭を叩いた。
「うっ、悪り―」
ブーはすごすご引き下がった。
しばらくして――彼らにとっては、1時間にも、
2時間にも思えた時間が過ぎた後、ようやく
ノンが「よし。発車」と号令をかけた。
みんなはまるでビューンと放たれた弓の矢の
ように一斉にその寺の門のところまで走って行った。
門の入り口で、ノンは「ここでちょっと待て」と
みんなを制しながら、目を凝らして中を見つめた。
この寺の中は、右手に墓所があり、その左手に
小さな池があった。
2人はその墓と池の境に、仕切りみたいにして
積まれた石の上に座っていた。
暗がりで分かりにくいが、どうも男が女を抱きしめ
てキスをしようとしているようなのだ。
ノンは振り返ると、みんなに
「今、二人はキスしているぞ」
と言った。
その言葉が終わるか終わらないかのうちに、
皆の顔が一斉に門の中を覗き込んだ。
たしかに、ノンが指さす方角に、抱き合っている
ような二人の影が見え隠れしている。



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2017年12月29日
小説の金曜日 第一章④ 美人の幽霊に会いたい
またあの噂かとタケシはやや食傷気味なのだが、
面白いのは出て来る幽霊がえらく美人であるという
ことだった。
――そんな美人の幽霊だったら会ってみても損
しないな――とタケシは真実そう思った。
「おい、父ちゃんが見たのは本当にそんな美人の
幽霊だったのか」
「父ちゃんも一瞬のことだったので、はっきりしない
らしいのだけど、『たしかに死に装束の美人が
赤壁寺の塀を越えて行った』と言うんだ」
とブーがやや自信なさそうに言った。
「うーん」
タケシはブーの言葉を吟味しながら、本当はどこ
に真実があるのだろうかと顔をやや傾けて、しばし
沈思する姿を示した。
彼の推理過程としては、ブーの父親が、からかい
半分でブーに言ったのか、または白い服装をした女
性が寺の内側で、庭の手入れか何かで踏み台の上に
登っていたのかどちらかであろうということに結論した。
ただ夜にしかできない庭の手入れとなると、よほど
異常な状況だったのだろうかとの疑いは大いに残った
のではあるが・・・
しかし、それにしてもこの話は、十分に、タケシの
興味を引くに値する出来事だった。
タケシは幽霊の存在なんかまったく信用していなし、
そんな話を本気で信じるような人間を全く軽蔑して
いた。
だからさっき、そんなことを本気でいうブーに「人間
止めろ」と言ったりしたのである。
けれども、こんな話を面白半分に楽しめる人間とは
十分付き合っていける余裕も持ち合わせている。
「ブー、オレも付き合うよ」
とタケシはブーの肩を軽く叩いた。
「これで全員集合だ」
とブーはいつものメンバーがそろったことに安堵した。
「それにしても何でカメラ持っているんだ」
「いや、そんな姿を見つけたら、パチリって行こうと
思って」
とブーが得意そうに答えた。
この言葉にタケシは少しからかってやれという気持
になった。
「お前、知ってるか。幽霊の写真撮って、もし幽霊が
写ってなかったら、それはいいんだけど・・・だって
幽霊というのは本来見えないんだからな――でも、
もしだぞ、幽霊が写真に写ってたら、それは大変な
ことになるらしいぞ」
とタケシはブーをじっと見据えて言った。
「何、うー何だって。
一体どんなことが起きるというんだよ」
「あのな――もし幽霊がお前のカメラに出てきたという
ことは、理由はわからないが、幽霊が気分を害して
いるということなんだ。だから、その・・・何度も、
お前の枕元に立つことになるらしいのさ」
タケシはこんな話がまったく聞いたこともない
でたらめの話と分かっていたが、ブーの恐れおののく
顔を見ていると楽しくなって、にわかに作り話をしてみた
くなったのであった。
「うそ――ホントかノン」
とブーは不安そうに、ノンに聞いた。
「かな――?分からん」
「違うよね、勇太?」
とブーは今度は勇太に同意を求めたのだ。
「うー、分からんけど、そんなこともあるかもしれん。
枕元に立つという話だろ・・・」
「やっぱり、カメラは使わない方がいいかな?」
ブーの心配におののく顔がタケシにはものすごい
滑稽に思えた。
タケシは思わず口元を和らげながら、
「雨降りは特に危ないらしいぞ」
と脅かした。
「でも、今日は天気だから大丈夫だよね」
とブーは妙に納得した。
ちょうどそのとき、ノンが薄暗がりを指さした…
「あんなところに人がいるぞ!」

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面白いのは出て来る幽霊がえらく美人であるという
ことだった。
――そんな美人の幽霊だったら会ってみても損
しないな――とタケシは真実そう思った。
「おい、父ちゃんが見たのは本当にそんな美人の
幽霊だったのか」
「父ちゃんも一瞬のことだったので、はっきりしない
らしいのだけど、『たしかに死に装束の美人が
赤壁寺の塀を越えて行った』と言うんだ」
とブーがやや自信なさそうに言った。
「うーん」
タケシはブーの言葉を吟味しながら、本当はどこ
に真実があるのだろうかと顔をやや傾けて、しばし
沈思する姿を示した。
彼の推理過程としては、ブーの父親が、からかい
半分でブーに言ったのか、または白い服装をした女
性が寺の内側で、庭の手入れか何かで踏み台の上に
登っていたのかどちらかであろうということに結論した。
ただ夜にしかできない庭の手入れとなると、よほど
異常な状況だったのだろうかとの疑いは大いに残った
のではあるが・・・
しかし、それにしてもこの話は、十分に、タケシの
興味を引くに値する出来事だった。
タケシは幽霊の存在なんかまったく信用していなし、
そんな話を本気で信じるような人間を全く軽蔑して
いた。
だからさっき、そんなことを本気でいうブーに「人間
止めろ」と言ったりしたのである。
けれども、こんな話を面白半分に楽しめる人間とは
十分付き合っていける余裕も持ち合わせている。
「ブー、オレも付き合うよ」
とタケシはブーの肩を軽く叩いた。
「これで全員集合だ」
とブーはいつものメンバーがそろったことに安堵した。
「それにしても何でカメラ持っているんだ」
「いや、そんな姿を見つけたら、パチリって行こうと
思って」
とブーが得意そうに答えた。
この言葉にタケシは少しからかってやれという気持
になった。
「お前、知ってるか。幽霊の写真撮って、もし幽霊が
写ってなかったら、それはいいんだけど・・・だって
幽霊というのは本来見えないんだからな――でも、
もしだぞ、幽霊が写真に写ってたら、それは大変な
ことになるらしいぞ」
とタケシはブーをじっと見据えて言った。
「何、うー何だって。
一体どんなことが起きるというんだよ」
「あのな――もし幽霊がお前のカメラに出てきたという
ことは、理由はわからないが、幽霊が気分を害して
いるということなんだ。だから、その・・・何度も、
お前の枕元に立つことになるらしいのさ」
タケシはこんな話がまったく聞いたこともない
でたらめの話と分かっていたが、ブーの恐れおののく
顔を見ていると楽しくなって、にわかに作り話をしてみた
くなったのであった。
「うそ――ホントかノン」
とブーは不安そうに、ノンに聞いた。
「かな――?分からん」
「違うよね、勇太?」
とブーは今度は勇太に同意を求めたのだ。
「うー、分からんけど、そんなこともあるかもしれん。
枕元に立つという話だろ・・・」
「やっぱり、カメラは使わない方がいいかな?」
ブーの心配におののく顔がタケシにはものすごい
滑稽に思えた。
タケシは思わず口元を和らげながら、
「雨降りは特に危ないらしいぞ」
と脅かした。
「でも、今日は天気だから大丈夫だよね」
とブーは妙に納得した。
ちょうどそのとき、ノンが薄暗がりを指さした…
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2017年12月22日
小説の金曜日 第一章③ 赤い壁の上を
高校生のタケシ、思いがけないことが起きるのを
期待してのいつもの深夜散歩で、暗がりに怪しい4人と
出会った…
…タケシは勇太の質問には答えないで、先手を打つべく
「おい、勇太、お前こそどこに行こうとしてたんだ」
と自分の方の疑いを突きつけたのだった。
「いや・・・あの・・・」
と口ごもりながら、勇太は後ろを振り向いた。
「言ってしまっていいのかな――」
とまさに相談を始めているといったようすなのだ。
そんな勇太の胸を、タケシはポンとこぶしで叩き
ながら…
「おい、隠し事するんか」
と非難した。
「わかったよ。いいよな――」
勇太は後ろのノンとブーに了解を求めようとした。
ノンは、その端正な顔立ちに、やや苦笑いを見せながら
仕方がない…といった仕草で顔を縦に振った。
ノンは昨年のミスター城南高校に選ばれたぐらいだから、
抜群の容姿である。
それに比べて、ブーはややふとり気味で、頭が異常に
四角く、大きいのだ。
容姿の点ではまさに対象的な二人が、どういうわけか
すごく気が合っていた。
するとブーが、やにわに、しゃしゃり出て、持っていた
小型のカメラを見せた。
「カメラじゃないか。何のためそんなもの持って来たんだ」
とタケシは聞いた。
ブーは口元に、ややまじめくさった笑いを作りながら、
「二、三日前、父ちゃんがここを通っていたときのこと
なんだけど――あの例の赤壁寺があるだろう。
あそこのとこで、白い着物を来た妙に美しい女の人
に会ったというんだよ。しかもその女の人はあの赤い壁の
上をすーと飛んで行ったというんだ」
「それって、お前、父ちゃんが幽霊を見たと言うんか」
「いや、父ちゃんもよく分からないが、白い着物が塀の上を
飛んで行くように動いたというんだよ。だから一人では
怖いから、みんなを誘って見に来たんだ」
「バーカ、お前人間止めろ」
タケシはやや怒った口調になった。
「いや、オレもそうは思ったんだけど、でも・・・話の出所が
何と言ってもブーの父親だから、ちょっと確かめて見たい
という気持ちになったんだ」
とノンが横から口を出して言い訳した。
ノンとタケシは、何事にも余裕があり、似たところも多い
のだが、この点については、タケシは異常な信念を持って
いた。
よく世間で幽霊話が持ち上がるが、タケシにとっては
どれもが、作り話であり、こんな非合理なことをまともに
信じる奴など、人間とは思わないということにしているの
である。
ノンももちろん、どちらかと言えば、この種の人種に
属するのだが、でもこんな話を楽しんでやれ!という気持
の方が強い。
だからブーがこんな話をしたとき、とにかく確かめてやれ
とついて来たのであった。
それにしても・・・この寺町筋というのは、その名の通り
お寺ばかりが並んでいる通りなのだ。
その中ほどに、赤壁寺という由緒ある寺がある。
これがまたその名前の由来通りに寺の壁は赤く塗られ
ている。
その真っ赤な壁は、連綿と続く寺の白壁の中で一際
異様に見えた。
実は・・・この場所で戦国時代の頃、抗争があり、
多くの地付きのサムライたちが殺されたというのだ。
そのときに傷ついたサムライたちの血に染まった
手形が、寺の白壁のあちこちに残された。
その後、壁を何度、白壁に塗り替えても、その朱に
染まった手形が滲み出て・・・結局は塀自体を赤く塗って
しまったという言い伝えがある。
このせいで、昔から夜中にこの道筋を通ると、苦し
そうに人の忍びなく声が聞こえたり、幽霊が出るという
噂を、タケシたちは小さい時から聞かされていたのだ。

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期待してのいつもの深夜散歩で、暗がりに怪しい4人と
出会った…
…タケシは勇太の質問には答えないで、先手を打つべく
「おい、勇太、お前こそどこに行こうとしてたんだ」
と自分の方の疑いを突きつけたのだった。
「いや・・・あの・・・」
と口ごもりながら、勇太は後ろを振り向いた。
「言ってしまっていいのかな――」
とまさに相談を始めているといったようすなのだ。
そんな勇太の胸を、タケシはポンとこぶしで叩き
ながら…
「おい、隠し事するんか」
と非難した。
「わかったよ。いいよな――」
勇太は後ろのノンとブーに了解を求めようとした。
ノンは、その端正な顔立ちに、やや苦笑いを見せながら
仕方がない…といった仕草で顔を縦に振った。
ノンは昨年のミスター城南高校に選ばれたぐらいだから、
抜群の容姿である。
それに比べて、ブーはややふとり気味で、頭が異常に
四角く、大きいのだ。
容姿の点ではまさに対象的な二人が、どういうわけか
すごく気が合っていた。
するとブーが、やにわに、しゃしゃり出て、持っていた
小型のカメラを見せた。
「カメラじゃないか。何のためそんなもの持って来たんだ」
とタケシは聞いた。
ブーは口元に、ややまじめくさった笑いを作りながら、
「二、三日前、父ちゃんがここを通っていたときのこと
なんだけど――あの例の赤壁寺があるだろう。
あそこのとこで、白い着物を来た妙に美しい女の人
に会ったというんだよ。しかもその女の人はあの赤い壁の
上をすーと飛んで行ったというんだ」
「それって、お前、父ちゃんが幽霊を見たと言うんか」
「いや、父ちゃんもよく分からないが、白い着物が塀の上を
飛んで行くように動いたというんだよ。だから一人では
怖いから、みんなを誘って見に来たんだ」
「バーカ、お前人間止めろ」
タケシはやや怒った口調になった。
「いや、オレもそうは思ったんだけど、でも・・・話の出所が
何と言ってもブーの父親だから、ちょっと確かめて見たい
という気持ちになったんだ」
とノンが横から口を出して言い訳した。
ノンとタケシは、何事にも余裕があり、似たところも多い
のだが、この点については、タケシは異常な信念を持って
いた。
よく世間で幽霊話が持ち上がるが、タケシにとっては
どれもが、作り話であり、こんな非合理なことをまともに
信じる奴など、人間とは思わないということにしているの
である。
ノンももちろん、どちらかと言えば、この種の人種に
属するのだが、でもこんな話を楽しんでやれ!という気持
の方が強い。
だからブーがこんな話をしたとき、とにかく確かめてやれ
とついて来たのであった。
それにしても・・・この寺町筋というのは、その名の通り
お寺ばかりが並んでいる通りなのだ。
その中ほどに、赤壁寺という由緒ある寺がある。
これがまたその名前の由来通りに寺の壁は赤く塗られ
ている。
その真っ赤な壁は、連綿と続く寺の白壁の中で一際
異様に見えた。
実は・・・この場所で戦国時代の頃、抗争があり、
多くの地付きのサムライたちが殺されたというのだ。
そのときに傷ついたサムライたちの血に染まった
手形が、寺の白壁のあちこちに残された。
その後、壁を何度、白壁に塗り替えても、その朱に
染まった手形が滲み出て・・・結局は塀自体を赤く塗って
しまったという言い伝えがある。
このせいで、昔から夜中にこの道筋を通ると、苦し
そうに人の忍びなく声が聞こえたり、幽霊が出るという
噂を、タケシたちは小さい時から聞かされていたのだ。



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2017年12月15日
小説の金曜日 第一章② 暗がりに4人
タケシが高校に入学して間もないある日、家に帰る途中、
路地裏の暗がりの中で、若い二人がキスしているのに
出会った。心臓がどきどきして、息がつまる、まさに
青天のへきれきのような出来事のあと…、
彼はひそかに、思いがけないことが起きるのを期待
するようになり、最近では夜遅く出歩くのが習慣に
なってきている。
そんなある日、タケシはいつもの散歩の途中で、たまたま
出会ったのだった。
「おい、タケシ、どこに行こうとしているんだ」と勇太が声を
かけてきた。
勇太はタケシのいたずら仲間なのだ。
もう高校の3年生にもなっているのに、一向に勉強しよう
という素振りが生まれていない。
むしろ勇太の興味は情報であった。
いつも彼の手元にはとんでもない情報がある。
どこから仕入れて来るのか知らないが、勇太に聞けば、
どんなことでも一通りのことがわかるようになっていた。
タケシが勇太の方を見ると、どうも勇太の後ろに、人影
がある。
この界隈は寺町筋といって、あたり一帯はお寺ばかり
なのである。
だから街灯もなく、闇夜のごとく暗くて、夜ともなれば
人通りはほとんどない。
ようするに、この道を通らなくても、明るい道がいくらでも
あるから、余程の魂胆でもなければわざわざここを通る
必要はないのである。
それなのに、勇太ばかりでなく、勇太の背後に人影が
いるのだ。
暗くてよくわからないが、この行動はなにか怪しげなので
あった。
「勇太、後ろにいるのは――あれっ、ノンなのか。
ブー、アッチャンもいるんだ」
勇太の後ろには、ノンがいて、さらにブーもいるのだが、
いつもと違うのは、さらにその後ろにアッチャンもついて来
ていたことだ。
ノンとブーがいつも一緒に、悪さに加わっているのは、
しごく納得の行くことだったのだが、今日は不思議なことに
これにアッチャンもいたのだ。
タケシはやや意外な気持ちに打たれて、「アッチャン、
お前もか」と聞いた。
するとアッチャンは、「いや、偶然なんどよ」と言って苦笑い
をしたのだ。
最近、よく聞くのだがアッチャンが、急に勉強を始めたら
しいのだ。
そして、その勉強に苦しくなると、夜中の道を「うわー」と
掛け声をかけながら、突っ走って行くというのだ。
普段は羽目を外すことの少ないアッチャンの行動としては
異常であった。
あまり勉強したことのない人間が急に勉強を始めると、
どうしてもストレスから開放されるために異常な行動が必要
なのだろうとみんなは理解しようとしていた。
タケシもこんな噂を聞いていたから、アッチャンに対して
「さては、今夜も例の気狂いランナーになってたんか」と聞いた。
「違うよ。狂ってたんじゃないよ。気分転換に走るだけだよ。」と
アッチャンは言った。
とにかくアッチャンの方はいいとしても、他の三人が集まって
いるというのは、どうしてもおかしいのだ。
いや、何かある。
――これは怪しいぞ――この三人がそろっているとしたら、何か
とんでもないことが起こっているに違いない…

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路地裏の暗がりの中で、若い二人がキスしているのに
出会った。心臓がどきどきして、息がつまる、まさに
青天のへきれきのような出来事のあと…、
彼はひそかに、思いがけないことが起きるのを期待
するようになり、最近では夜遅く出歩くのが習慣に
なってきている。
そんなある日、タケシはいつもの散歩の途中で、たまたま
出会ったのだった。
「おい、タケシ、どこに行こうとしているんだ」と勇太が声を
かけてきた。
勇太はタケシのいたずら仲間なのだ。
もう高校の3年生にもなっているのに、一向に勉強しよう
という素振りが生まれていない。
むしろ勇太の興味は情報であった。
いつも彼の手元にはとんでもない情報がある。
どこから仕入れて来るのか知らないが、勇太に聞けば、
どんなことでも一通りのことがわかるようになっていた。
タケシが勇太の方を見ると、どうも勇太の後ろに、人影
がある。
この界隈は寺町筋といって、あたり一帯はお寺ばかり
なのである。
だから街灯もなく、闇夜のごとく暗くて、夜ともなれば
人通りはほとんどない。
ようするに、この道を通らなくても、明るい道がいくらでも
あるから、余程の魂胆でもなければわざわざここを通る
必要はないのである。
それなのに、勇太ばかりでなく、勇太の背後に人影が
いるのだ。
暗くてよくわからないが、この行動はなにか怪しげなので
あった。
「勇太、後ろにいるのは――あれっ、ノンなのか。
ブー、アッチャンもいるんだ」
勇太の後ろには、ノンがいて、さらにブーもいるのだが、
いつもと違うのは、さらにその後ろにアッチャンもついて来
ていたことだ。
ノンとブーがいつも一緒に、悪さに加わっているのは、
しごく納得の行くことだったのだが、今日は不思議なことに
これにアッチャンもいたのだ。
タケシはやや意外な気持ちに打たれて、「アッチャン、
お前もか」と聞いた。
するとアッチャンは、「いや、偶然なんどよ」と言って苦笑い
をしたのだ。
最近、よく聞くのだがアッチャンが、急に勉強を始めたら
しいのだ。
そして、その勉強に苦しくなると、夜中の道を「うわー」と
掛け声をかけながら、突っ走って行くというのだ。
普段は羽目を外すことの少ないアッチャンの行動としては
異常であった。
あまり勉強したことのない人間が急に勉強を始めると、
どうしてもストレスから開放されるために異常な行動が必要
なのだろうとみんなは理解しようとしていた。
タケシもこんな噂を聞いていたから、アッチャンに対して
「さては、今夜も例の気狂いランナーになってたんか」と聞いた。
「違うよ。狂ってたんじゃないよ。気分転換に走るだけだよ。」と
アッチャンは言った。
とにかくアッチャンの方はいいとしても、他の三人が集まって
いるというのは、どうしてもおかしいのだ。
いや、何かある。
――これは怪しいぞ――この三人がそろっているとしたら、何か
とんでもないことが起こっているに違いない…



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2017年12月08日
小説の金曜日 第一章① 路地裏で
これから金曜日は、これまでリトルで起きた
できごとを小説風にまとめたものを連載して
いきたいと思います。
これはあくまで小説です。
まったくの事実と言うわけではありません。
もちろん事実をヒントとして、大いに利用させて
もらっていますが、多くの部分はより楽しく脚色
しています。
登場人物も架空のものです…
第 一 章 路地裏で
この話は今から30年も前、この国がもっとも
繁栄していた時代のことである。
世はまさに好景気のさなかにあって、地方の
小さな町にもその好況の余波が打ち寄せていた。
地方都市というのはどこも駅からの商店街が
一番の賑わいを見せるものであったが、この町も
駅からの商店街にはいつも多くの人だかりが
あった。
週末には、土曜の市があり、駅から続く商店街
には、近郷から着飾った人々が買い物に押し
寄せる。
そんな人々にとっては、毎週がまるで祭りにでも
行くといった気分であったのある。
そんな繁華な商店街から横道にわずかにそれた
ところに喜楽庵がある。
タケシはここに住んでいる。
このラーメン店はタケシの父が創業したもので
あるが、今や店は繁盛し、かなりの財産持ちに
なっている。
――とはいえ、父は依然として、この地域に離れ
がたい郷愁を持っていて、この騒然とした場所に
住みつづけているのである。
何しろ場所がいい。
何軒もはしごしてまわる客が、家に帰る途中に
この店がある。
酔客が何軒か飲み回った後、ちょっと腹が減った
と言って、最後に立寄るのがこのラーメン屋だった。
だから遅くまで店を開けておくのは仕方がない事
だった。
父親も母親も寝るのはいつも四時過ぎだった。
いくら場所がいいといっても、はじめのうちは客は
来ず、昼食に10人だけ、夜は一人もこないという日が
続いた。
そんな夜でも…父は腕を組み、店の隅の椅子に
座りつづけ、じっと客を待った。
時折、立ち上がりスープを飲んで、考え込んでいる
ようすなのだ。
おそらく「この味でいい。でも何故、客は来ないのか」
と思っているようだった。
とにかく頑固である。
「どうせ客が来ないのだから、裏で休んでいたら」と母が
言っても、聞くものではない。
それどころか、一旦寝た後でも、急に思い立つと、
ごそごそ起きだして、スープの味を試してみる。
そんな一徹さが客を呼び、しばらくして店には、客が
あふれ始めた。
当初は一握りの客がこの店の味に共感を覚え始め、
口コミで客が客を呼ぶ。
いつの間にか店は町一番のラーメン屋になっていた。
第一店が成功してから、父は次々と支店を出しはじめ、
今やそのチェーン店は、あたりに10店近くにもなっている。
しかし、父はこの雑然とした思い出の地域に、なんとも
去りがたい奇妙な執着を持っていた。
父親とは違って、タケシとしては小さい頃、こういった
場所に住むのにはかなり抵抗があった。
他の友だちは閑静な分譲の住宅街に住んでいて、
いかにも居心地のいい住居と言える家を持っている。
それに比べ、タケシはというと・・・入口はラーメン屋で
あり、学校から帰ったときにも、「ただいまー」と言うわけに
もいかないし、「お帰りー」と言ってもらえるわけでもない。
他の友だちの家をうらやましく思うのは当然だった。
しかし、高校に入学して間もないある日、家に帰る途中、
路地裏の暗がりの中で、若い二人がキスしているのに
出会ったのである。
それはまさに青天のへきれきであった。
心臓がどきどきして、息がつまるのではないかと思うほど
であった。
それからというもの…
…次週に続く

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できごとを小説風にまとめたものを連載して
いきたいと思います。
これはあくまで小説です。
まったくの事実と言うわけではありません。
もちろん事実をヒントとして、大いに利用させて
もらっていますが、多くの部分はより楽しく脚色
しています。
登場人物も架空のものです…
第 一 章 路地裏で
この話は今から30年も前、この国がもっとも
繁栄していた時代のことである。
世はまさに好景気のさなかにあって、地方の
小さな町にもその好況の余波が打ち寄せていた。
地方都市というのはどこも駅からの商店街が
一番の賑わいを見せるものであったが、この町も
駅からの商店街にはいつも多くの人だかりが
あった。
週末には、土曜の市があり、駅から続く商店街
には、近郷から着飾った人々が買い物に押し
寄せる。
そんな人々にとっては、毎週がまるで祭りにでも
行くといった気分であったのある。
そんな繁華な商店街から横道にわずかにそれた
ところに喜楽庵がある。
タケシはここに住んでいる。
このラーメン店はタケシの父が創業したもので
あるが、今や店は繁盛し、かなりの財産持ちに
なっている。
――とはいえ、父は依然として、この地域に離れ
がたい郷愁を持っていて、この騒然とした場所に
住みつづけているのである。
何しろ場所がいい。
何軒もはしごしてまわる客が、家に帰る途中に
この店がある。
酔客が何軒か飲み回った後、ちょっと腹が減った
と言って、最後に立寄るのがこのラーメン屋だった。
だから遅くまで店を開けておくのは仕方がない事
だった。
父親も母親も寝るのはいつも四時過ぎだった。
いくら場所がいいといっても、はじめのうちは客は
来ず、昼食に10人だけ、夜は一人もこないという日が
続いた。
そんな夜でも…父は腕を組み、店の隅の椅子に
座りつづけ、じっと客を待った。
時折、立ち上がりスープを飲んで、考え込んでいる
ようすなのだ。
おそらく「この味でいい。でも何故、客は来ないのか」
と思っているようだった。
とにかく頑固である。
「どうせ客が来ないのだから、裏で休んでいたら」と母が
言っても、聞くものではない。
それどころか、一旦寝た後でも、急に思い立つと、
ごそごそ起きだして、スープの味を試してみる。
そんな一徹さが客を呼び、しばらくして店には、客が
あふれ始めた。
当初は一握りの客がこの店の味に共感を覚え始め、
口コミで客が客を呼ぶ。
いつの間にか店は町一番のラーメン屋になっていた。
第一店が成功してから、父は次々と支店を出しはじめ、
今やそのチェーン店は、あたりに10店近くにもなっている。
しかし、父はこの雑然とした思い出の地域に、なんとも
去りがたい奇妙な執着を持っていた。
父親とは違って、タケシとしては小さい頃、こういった
場所に住むのにはかなり抵抗があった。
他の友だちは閑静な分譲の住宅街に住んでいて、
いかにも居心地のいい住居と言える家を持っている。
それに比べ、タケシはというと・・・入口はラーメン屋で
あり、学校から帰ったときにも、「ただいまー」と言うわけに
もいかないし、「お帰りー」と言ってもらえるわけでもない。
他の友だちの家をうらやましく思うのは当然だった。
しかし、高校に入学して間もないある日、家に帰る途中、
路地裏の暗がりの中で、若い二人がキスしているのに
出会ったのである。
それはまさに青天のへきれきであった。
心臓がどきどきして、息がつまるのではないかと思うほど
であった。
それからというもの…
…次週に続く



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