2015年11月24日

歴史を学ぶことによって一体何を学ぶのか

 多くの人が日本史を学んでいますが、「歴史を学ぶ」

ことによって一体何を学ぶかといえば、過去の愚を

繰り返さないということにあるはずです。

 日本史を学ぶときどうしてもわかってもらいたいのは…

「何時、誰がどうすればある悲惨な戦争を避けられたか」

ということです。

 もちろん何度も戦争を避ける時期はあったと思いますが

…あなたは一体、何時、どのときに誰がどうしていれば、

少なくとも戦争にはなっていなかったと思いますか。



 1936年3月7日にドイツが、ヴェルサイユ条約により

非武装地帯と定められていたラインラントに進駐したとき、

フランスとの間で、一触即発の危機が生じました。

 しかし、イギリスには戦意がなく、フランスもヒトラーの

横暴を飲まなければならなかったのです。

 この時点では、ドイツの軍備は脆弱で、もしフランスが

本気になっていれば、ヒトラーは一瞬にして、粉砕されて

いたでしょう。

 この時ヒトラーは心労のあまり、床のカーペットを噛んで

心労を耐えていたといわれています。

 しかし、フランスもイギリス立ち上がらず・・・この

優柔不断の態度がヒットラーに自信をつけさせ、その後

さらにチェコスロバキアのスデーテン地方を併合することに

なりました。

 このときは、フランスもイギリスも軍に動員をかけるといった、

危険な状況になったのです。

 そこで、イギリスの首相であったチャンバレンがヒットラーと

ミュンヘンで会談し、戦争が回避されたのでした。

 チャンバレンは譲歩に譲歩を重ね、ヒットラーのしたたかな

要求を呑まされましたが、何とか戦争は回避されました。

 そのときロンドンに帰り着いたチャンバレンは空港から、

「今日は一番世界の平和に貢献した日であった」と得意満面で

述べたのでした。

 しかし、この日を堺に、ドイツの勢力は一段と強化されていき、

その後は、第二次世界大戦となっていったのでした。


 あの日、もしイギリスが決然として、ドイツに戦線を布告して

いたら、ヒトラーは一瞬のうちに粉砕されていたにちがいありま

せん。

 イギリスはそのとき、口先の平和をもとめたばかりに、後になって

大きな負担を背負うことになったのです。

 あのときはまだドイツの軍備は弱体で、とてもイギリスに

対抗できるようなものではなかったのです。


 このことから、現在のイギリス人は「果敢と戦わなければ、

後になって大きな禍根を残す」という教訓を信奉しているということを

聞いたことがあります。

 むしろある時期には果敢と決心するほうが、自分の安全を

はかることができるのだと感じているのではないでしょうか。


 それにくらべ、日本はとにかく武器を持ってはいけない、

暴力はけしていけないとだけ教えてきました。

 もちろんこれには日本独特の事情があるのは確かです。

 しかし、それにしても、国が違えば、かくも歴史から学ぶことが

相違してくるのです。

 日本は何がなんでも戦うのはいけないと教え、

 イギリスでは果敢と戦う決心を教えています。

 もちろんどちらも、平和であるためにはどうすればいいのか

ということなのです。

 イギリスが戦争好きで戦うことを教えているわけでは

ありません。

 それにしても、この相違はおもしろいですね。

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